山梨県立上野原高等学校

科学

今年度は、3年間続けてきた実験研究の成果をまとめた。身近な食材に隠れている微生物の存在について、改めて実験を通して知ることができた。具体的には、スーパーなどで市販されている食肉(特に鶏肉)に、薬剤耐性を持ったバクテリアが高頻度で付着していることがわかった。今回はカナマイシンという抗生物質を含む培地を使用した。培養する度に数種類のバクテリアのコロニーが生育した。それに対するPCR検査の結果は、バクテリアにカナマイシン耐性遺伝子が含まれていること示した。

 なぜ、薬剤耐性バクテリアが付着するのか。それについては、鶏の飼育にこれまで国内外において、抗生物質が使用されてきたことと関係があると推論した。これが今後の課題として残されたが、あらためて、実験や行いデータを得て謎を解くことの楽しさを学ぶことができたと思う。調べ学習だけでは味わえないこの三年間の活動は、貴重な時間になったと考える。今後は、部員三人それぞれの進路先で、身に着けた、仮説→検証する方法を生かして、何かの問題解決につなげられるような道に進んでいきたい。

 

※R5年4月1日現在、科学部は休部となっております。

過去の成績

4月 ジュニア農芸化学会研究発表(東京農業大学) 出場

9月 第33回日本微生物生態学会研究発表(山梨大学) 出場